建設業で外国人を雇用する方法と注意点を専門家が解説!

建設会社の経営者様の悩みで「求人をかけて人が集まらない」という声は非常によく聞かれます。そんな状況を受けて、今多くの建設会社で外国人の人材活用が広がっています。「知り合いの会社も外国人を採用してたしウチも…」という社長様の為に、当記事では建設業で外国人を雇用する方法と注意点をわかりやすく徹底解説していきます。

本記事のポイント


 建設業の外国人雇用方法は主に3つ

 在留資格によっては滞在期間や仕事に制限

 雇用に必要な手続きも在留資格で異なる


建設業で外国人を雇用する方法

建設業で外国人を雇用する方法はいくつかありますが、設計や施工管理、また現場で作業に従事してもらう人材を想定している場合は、以下の3つの方法が主な選択肢となってきます。

・在留資格「技術・人文知識・国際業務」保有者を雇用する
・技能実習生を受け入れる
・特定技能外国人を雇用する

他にも特例的なケースはありますがそれは最後にご紹介するとして、外国人の雇用を検討するにはまずこの3つは必ず押さえておく必要があります。それではそれぞれを詳しく解説していきます。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」保有者を雇用

外国人を雇用する一つ目の方法は在留資格「技術・人文知識・国際業務」を持っているもしくは取得可能な外国人を雇用する方法です。「技術・人文知識・国際業務」は「理学,工学その他の自然科学などの分野に属する技術や知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動」のことを指し、外国人がこれらの活動を日本でする場合に、国内での労働が認められます。

建設業であれば、施工監理、製図、設計などを行うエンジニアとして従事する場合にこの在留資格が認められる可能性があります。この在留資格であれば更新の回数に制限がなく、また外国人の家族の帯同も認められますので、雇用側も働く側もメリットが大きいです。一方である程度の知識や技術がないと在留資格が下りない為そのハードルも高い側面があります。

【注意点】現場作業に従事させてはいけない
この在留資格は「単純労働」による国内滞在を認めていないため、現場作業に従事させることはできません。建設現場での作業は基本的に単純労働とみなされますので、あくまで施工管理や設計などに従事するエンジニア職として活動してもらう必要があります。その為、特に中小企業の場合、外国人雇用といえばこの在留資格ではなく、現場作業が認められている「技能実習」もしくは「特定技能」による外国人雇用が一般的です。

補足:外国人の単純労働は原則禁止されています
あまりご存じない方も多いかもしれませんが、日本は日本人の雇用を守るために、国内で外国人が単純労働をする事を原則禁止しています。例えば外国人が日本でアルバイトしながら生活したいと思っても、そのような目的での入国および滞在はできません。「いやいやコンビニで沢山外国人が単純労働してるよ!」という声もあるかと思いますが、コンビニバイトは留学目的で滞在している方が「資格外活動」でアルバイトしているケースがほとんどで、コンビニバイトする為だけの国内の滞在は現時点では認められていません。建設業で外国人を雇用する場合もこの事はぜひ知っておきましょう。

技能実習生を受け入れる

現在、現場作業に従事する外国人の多くは技能実習生として企業が受け入れている外国人が大多数を占めます。

技能実習制度とは、開発途上国の人材に対して、日本企業での実習を通して技能を習得してもらい、帰国後に習得した技能を母国の経済発展に活かしてもらう国際協力を目的とした制度です。 そのために単純な労働力の確保のために活用する制度ではなく、制度の趣旨理念に共感した上での受け入れが企業には求められます。

この技能実習生は現場作業を通して技能を習得してもらう為、実質的に現場の働き手として現場作業にあたってもらうことが可能です。技能実習生の多くは真面目で熱心に作業に取り組む事もあり、受け入れを積極的に行う企業がここ数年で増加しています。 ただし、技能実習生を受け入れる場合はそれに伴う初期費用や継続費用も発生するため、日本人を雇うよりも費用がかかるケースがあります。安い労働力として受け入れる事は制度の趣旨に反し禁止されていますし、そもそもそういった考えの受け入れでは絶対にうまくいきませんので注意が必要です。

【注意点】技能実習生は帰国が前提
技能実習生は日本に滞在できる期間が決まっており、最長でも5年間しか日本に滞在できません。その間にも日本語や技能の試験があり、不合格になれば1年や3年で帰国しなければいけない可能性もあります。また家族の帯同も認められていません。長く働いて欲しいという考えがある場合は他の手段を検討する必要があります。

特定技能外国人の雇用

現場作業に従事可能な外国人を雇用する方法にはもう一つ、特定技能外国人を雇用する方法があります。

特定技能とは、人材の確保が困難な産業分野(特定産業分野)における相当程度の知識または経験を要することが必要とされる業務においてその従事を認める在留資格のひとつです。簡単にいうと人手不足が課題の業界は例外的に外国人材を活用しやすくした制度です。この特定技能制度で指定される人材確保が困難な産業に建設業が指定されているため、特定技能外国人を建設現場に活用することが認められています。

技能実習生は現場作業に従事してもらう事は可能ですが期限付きのため長く会社に残ってもらう事は出来ません。一方在留資格の「技術・人文知識・国際業務」は期限がない雇用が可能ですが現場作業に従事してもらう事は出来ません。 この特定技能外国人の画期的な点は、現場作業に従事可能な純粋な労働力として外国人を期限なしで雇用することが可能な点です(一定の条件を満たせば在留期限の撤廃や家族の帯同が可能になる)。長く会社で働いて欲しい場合には特定技能外国人の雇用は選択肢の一つとしてなってきます。

またこの制度は技能実習生からの移行も認められており、現在現場で従事する特定技能外国人の多くは技能実習生からの移行組です。その為、まずは技能実習生の受け入れからはじめて、実習生と企業の双方が希望すれば特定技能制度を活用にずっと社員として働いてもらうという流れも取れることになりました。ただし、特定技能外国人であったも、当然日本人と同じような給与待遇や社会保険への加入を求められますし、場合によっては技能実習生と同様に初期費用や月々の費用が発生するケースもありますので安い労働力と期待しての雇用はうまくいきませんので注意しましょう。

>>特定技能外国人を雇用する際の注意点や費用について詳しく知りたい方はコチラ

その他にもある外国人雇用の方法

建設業で外国人を雇用する方法はこれまで紹介した3つが主な方法となりますが、以下のようなケースも数としては多くありませんが方法のひとつとしてご紹介します。

・身分系在留資格の保有者を雇用
身分系の在留資格とは「日本人の配偶者等」「永住者」「定住者」などの在留資格を持っている外国人を雇用する方法です。これらの在留資格を持っている外国人は就労に関する制限がありませんので、日本人と同じように雇用することが可能です(仕事内容に制限もありませんので事務仕事から現場作業まで可能)。

・留学生の資格外活動
留学生として日本に滞在している外国人は原則就労が認められていませんが、「資格外活動許可」を取得することで、週に28時間以内の就労が可能になります。資格外活動は短銃労働も認められていますので建設業者で事務仕事から現場作業まで従事することが可能です。

・在留資格「技能」の保有者を雇用
在留資格には「技能」という区分あり、外国特有の技能を持っている外国人がその技能を活かして国内で活動する際に認められる在留資格です。インド料理店などのコックさんはこの区分です。建設業でも認められるケースがあり、それは外国特有の建築土木技能を持った技術者です。ただし外国特有の建築工作物の施工という点が一般的な工事では該当しない為、この区分で外国人を雇用できる機会は多くありません。

外国人の雇用方法の比較一覧

それではここまでご紹介した建設業で外国人を雇用する方法を一覧で比較してみましょう。

在留資格滞在期間単純労働注意点
技術・人文知識・国際業務制限なし禁止エンジニア職として施工管理や設計に従事
技能実習最長5年可能母国への帰国が前提の制度も特定技能に移行可能
特定技能制限なし(条件付き)可能特定技能2号は在留期間の制限なし家族帯同可能
身分系在留資格制限なし可能日本人の配偶者や永住者など
資格外活動資格の期間内可能留学生等が対象で週28時間以内の制限あり
技能制限なし禁止外国特有の建築工作物の施工管理に従事する場合

建設業で外国人を雇用する方法まとめ

以上、ここまで建設業で外国人を雇用する方法をご紹介しました。

建設業界は国内の働き手が今後ますます不足していくことが予想されます。外国人材の活用をうまく行う事が出来れば、他社にない強みを出すことが今度どんどん可能になっていくでしょう。また建設投資が活発な海外市場に目を向けると、外国人を受け入れて海外とのパイプを作っておくことは単純な労働力確保以上の効果も期待できます。

大変なことも多いですがメリットも多い外国人材の活用をぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。

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