建設業許可の申請で必要な確定申告書の控えがない場合の対応方法

建設業許可を申請する際に、ほとんどのケースで確定申告書の控えが必要になります。その際に「確定申告書の控えを紛失した…」「確定申告自体をしてなかった…」というケースがまれにあります。本記事ではその際の対処法についてご紹介していきます。

本記事のポイント


 確定申告書の控えは経営経験の証明に必要

 申告をしていない場合はさかのぼって申告

 控えを紛失した場合は開示請求で再発行


確定申告書の控えはなぜ必要なの?

そもそもなぜ建設業許可の申請時に「確定申告書の控え」が必要になるのでしょうか?確定申告書の控えが必要な理由は、経営業務の管理責任者(能力)の証明に必要なためです

建設業許可を取るための条件の一つに「法人の場合は常勤役員のうち一人以上、個人の場合は個人事業主が建設業の経営を5年以上経験している」という条件があります。この5年以上の経験がある人を経営業務の管理責任者といいます。許可申請者は設立から5年以上経過している法人や個人が多いため、自社の確定申告の控えを5年分出すことで、その代表や個人の方を経営業務の管理責任者として認めてもらうパターンが一般的です。

>>経営業務の管理責任者について詳しく知りたい方はコチラ

なお、法人の場合と個人事業主の場合で確定申告で使用する書式が違うためそれぞれ準備する書類は異なります。見本とともにご紹介しますので該当する方をご確認ください。

個人事業主の場合
・所得税の確定申告書の控え(第一表)
法人の場合
・法人税の確定申告書の控え(別表一)
・役員報酬手当等及び人件費の内訳書(勘定科目内訳表)
【見本】所得税の確定申告書・第一表(個人の場合)

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【見本】法人税の確定申告書・別表一(法人の場合)

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【見本】役員報酬手当等及び人件費の内訳書(法人の場合)

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確定申告書の控えが無い場合の対処法

それでは建設業許可の申請時に確定申告書の控えが無い場合はどうすればよいのでしょうか?確定申告書の控えがない理由はおそらく下記のどちらかと想定されます。
・そもそも確定申告をしていない
・確定申告はしたけど控えを紛失した
どちらの場合でも対処方法はあります。ただしそれぞれで対処方が異なりますのでひとつずつ解説していきます。

そもそも確定申告をしていない場合

まずそもそも確定申告をしていないケースです。この場合はさかのぼって確定申告をするしかありません

個人の確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得について、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告を行い所得税を納付することが所得税法でも定められています。しかし、この申告期間を過ぎた場合でも時効が到来していない限り確定申告は受け付けてくれます。なお、確定申告は期限日を起算日として5年で時効が成立しますが、逆に言うと5年間は期限日を過ぎてもいつでも申告が可能です(参考までに「確定申告の手引き(平成30年分)」にも「期限内に申告することを忘れていた場合にはできるだけ早く申告してください」という記載があります)。

ただし期限を過ぎての申告の場合、当然加算税や延滞税を徴収される可能性があるので事前に税理士などの専門家に相談するようにしましょう。以下に国税庁が出している確定申告を忘れた場合の対処法についてのページを貼っておきますのでそちらも参照ください。なお、法人税はまた別に期間の定め方が決まっていますが法人で確定申告を忘れるというのは考えにくいのでここでは割愛します。

国税庁HP(確定申告を忘れたとき)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2024.htm

確定申告書の控えを紛失した場合

ではもうひとつのケース、確定申告はきちんと済ませていたが控えを紛失してしまったという場合です。この場合は税務署に開示請求を行い控えを再度発行してもらうようにしましょう。なお、手続き自体は比較的簡単ですが、控えが手元に届くまで1ヶ月程度かかりますのでその点は注意が必要です。

開示請求の方法(本人申請)

それでは開示請求の方法をご紹介します。開示請求は所轄税務署の窓口に保有個人情報開示請求書を提出することで可能になります。

開示請求書見本(国税庁HPから入手可能)
https://www.nta.go.jp/anout/disclosure/tetsuzuki-kojinjoho/pdf/01.pdf

尚、郵送にて申請書を提出することも可能ですが、その場合は本人確認書類のコピーと合わせて住民票の控え(コピー不可)が必要です。また申請には手数料が300円かかります(控えを郵送で送ってもらう場合は返信用切手も)。

開示請求の方法(代理申請)

本人以外が代理で申請する場合は上記①で記載した書類に加えて下記書類が必要です。

・代理人の本人確認書類
・委任状(開示請求をする日前30日以内に作成されたもの。写し不可)
・委任者の印鑑登録証明書

※委任状見本
https://www.nta.go.jp/anout/disclosure/tetsuzuki-kojinjoho/pdf/03.pdf

手数料や郵送時の切手については本人が申請する場合と同じです。

【最後に】確定申告は忘れずに行いましょう

確定申告は納税の義務を果たすために毎年必ず行わなければならない大切な作業です。

建設業許可を取るからではなく、そもそも個人事業主として所得税を納めるために必ず行わなければならないものですので、確定申告は忘れずに必ず行うようにしましょう。

確定申告書の控えが無い場合の対処法まとめ

以上、ここまで建設業許可申請時に確定申告書の控えが無い場合の対処法についてご紹介してきました。

特に確定申告をしておらずさかのぼって申告する場合は速やかに税理士さんや会計士さんに相談することをオススメします。

そもそも確定申告は毎年必ず行わなければならない作業ですが、特に将来建設業許可を取りたい!という方はうっかり忘れていたということも無いようにご注意ください。

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